プライベート介護を利用すれば保険適用外のサービスも受けられる!利用手順やメリデメを解説!
高齢化が進み、介護を必要とする方が増える中、従来の介護サービスでは満足できないケースも出てきています。
そこで注目されているのが「プライベート介護」です。
プライベート介護を利用すれば、公的サービスの範囲外にあるきめ細かなケアを受けられるのが大きな特徴です。
料金は高めですが、介護の質を重視したい方には魅力的なサービスと言えるでしょう。
本記事では、プライベート介護の内容から利用手順、メリット・デメリットまで、よりよく活用するためのポイントを分かりやすく解説します。
●手厚い介護サービスを求める方
●公的サービスでは満足できない方
●介護施設への入所を望まない方
●プライバシーを重視したい方
●費用を気にせず質の高い介護を希望する方
●在宅での介護を希望する方
上記のように介護に悩みを抱える方は、ぜひ参考にしてみてください。
プライベート介護とは?
プライベート介護とは、介護保険制度外の自費で介護スタッフを雇い、24時間体制で質の高い個別介護を受けられるサービスです。
介護スタッフは、利用者様一人ひとりのニーズに合わせたオーダーメイドのケアプランを作成し、身体介護、生活援助、医療介護まで、幅広いサポートを提供してくれます。
特徴は次の通りです。
●24時間体制の個別介護
ご自宅や施設で、24時間365日、専任の介護スタッフが常駐し、利用者様一人ひとりに寄り添った個別介護を提供してくれます。
●高品質な介護サービス
介護保険枠では受けられない、医療的ケアや専門性の高いケアを含む、高品質な介護サービスを受けることができます。
●柔軟なサービス内容
利用者様の状態や希望に合わせて、必要なサービス内容を自由に選択・変更することができます。
●プライバシーの保護
ご自宅でのサービス提供が基本となるため、プライバシーが厳重に守られます。
●心のケア
介護スタッフは、単に身体介護を行うだけでなく、利用者様とのコミュニケーションを大切にし、心のケアにも力を入れます。
プライベート介護は、個々のニーズに合わせた介護を、保険の制約なく受けられることが最大の特徴です。
プライベート介護と通常の介護の違い
通常の介護サービスとは異なり、プライベート介護は完全に自費負担です。
一方で、公的な介護保険サービスは費用の一部が保険から給付される代わりに、サービス内容に制限があります。
プライベート介護では希望に応じてサービスを自由に組み立てられ、きめ細かい対応が可能です。
また、介護施設ではなく自宅で受けられるのも大きな違いだといえるでしょう。
プライベート介護と通常の介護の違いをわかりやすくまとめました。
【費用】
●プライベート介護
完全な自費負担となります。費用はサービス内容や利用時間によって異なりますが、一般的には介護保険サービスよりも高額になります。
●通常の介護サービス
介護保険被保険者であれば、介護保険から一部費用が給付されます。ただし、給付額には上限があり、自己負担額も発生するため注意が必要です。
【サービス内容】
●プライベート介護
利用者様の希望に合わせて、必要なサービス内容を自由に選択・変更できることが特徴です。医療的ケアや専門性の高いケアなども含まれます。
●通常の介護サービス
サービス内容は、介護保険法で定められています。介護保険サービスでは受けられないケアもあり、自費になる部分もあるため注意が必要です。
【提供場所】
●プライベート介護
ご自宅や施設でサービスを受けられます。
●通常の介護サービス
主に介護施設でサービスを受けますが、訪問介護や通所介護などのサービスもあります。
【その他】
●プライベート介護
●24時間体制の個別介護を受けることが可能です。介護スタッフは、利用者様一人ひとりに寄り添い、心のケアにも力を入れています。
●通常の介護サービス
サービス時間は限られており、個別の対応に制限がある場合があります。
プライベート介護と通常の介護には、さまざまな違いがあるため、利用する際はその違いを理解して、自分に適切な選択をするようにしましょう。
プライベート介護で受けられるサービス
プライベート介護では、介護保険サービスでは受けられない、きめ細やかで質の高いサービスを提供してくれます。
具体的なサービス内容は以下の通りです。
1. 生活援助
●入浴、排せつ、食事などの介助
●着替え、更衣の介助
●掃除、洗濯、調理などの家事代行
●買物、散歩、外出の付き添い
●薬の管理、服薬介助
●身だしなみの介助
●生活リズムの調整
●認知症の方への介護
●終末期介護
2. 医療ケア
●訪問診療医による診察、治療
●訪問看護師による処置、指導
●服薬管理、注射、点滴
●医療機器の管理
●喀痰吸引
●床ずれ処置
●褥瘡処置
●認知症ケア
●緩和ケア
3. その他
●心理的なケア
●社会的な支援
●リハビリテーション
●レクリエーション
●ペットの世話
サービス内容の例をみていきましょう。
●夜間の見守り・介護
夜間も専任の介護スタッフが常駐し、利用者様の状態を24時間体制で観察します。夜中に体調が悪くなっても安心です。
●外出・旅行の付き添い
介護スタッフが付き添い、買い物や散歩、旅行など、外出をサポートします。普段は難しい外出も、安心して楽しめるようになるでしょう。
●専門性の高いケア
認知症の方への専門的なケアや、医療的なケアが必要な方へのケアなど、専門性の高いケアを受けることも可能です。
●オーダーメイドのサービス
利用者様の希望や状態に合わせて、必要なサービス内容を自由に選択・変更できます。
プライベート介護を利用するメリット
プライベート介護を利用するメリットとして、次の7つがあります。
1. マンツーマンで手厚い介護が受けられる
プライベート介護では、専任の介護スタッフが利用者様一人ひとりに寄り添い、24時間体制で手厚い介護を提供してくれます。
介護スタッフは、利用者様の状態や希望を常に把握し、最適なケアを行うため、介護保険適用外のサービスも手厚く受けられるサービスです。
2. 自宅で過ごせるのでプライバシーが保たれる
介護施設とは異なり、自宅で生活するため、プライバシーが厳重に守られます。
慣れ親しんだ自宅で生活することで、利用者様は安心感を得られるでしょう。
3. 介護の質や内容を自由に選択できる
介護保険サービスでは受けられない、医療的ケアや専門性の高いケアなども含めて、必要なサービス内容を自由に選択・変更できます。
4. 公的サービスの範囲外のケアも組み込める
介護保険サービスでは対象外のサービスであっても、プライベート介護であれば自由に組み込めるという特徴があります。
たとえば、ペットの世話や心理的なケアなども利用可能です。
5. 時間を問わず24時間体制のケアが受けられる
夜間や早朝・深夜でも、介護スタッフが常駐しているため、安心した生活を送れるようになります。
6. 介護者の継続性が保たれやすい
同じ介護スタッフが継続的にケアを行うため、利用者様との信頼関係を築きやすく、質の高い介護を受けられます。
7. その他のメリット
上記以外のメリットは、次の通りです。
●家族の負担軽減
●生活の質の向上
●心理的な安定
●社会的なつながりの維持
介護保険サービスでは満足できない方や、より充実した生活を送りたい方にとって、検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。
プライベート介護を利用するデメリット
メリットがある一方でデメリットと言える部分も存在します。
プライベート介護を利用するデメリットは以下4つがあげられます。
1. 他の介護サービスに比べて費用が高額
プライベート介護は、介護保険サービスとは異なり、完全な自費負担となります。
費用は、サービス内容や利用時間によって異なりますが、一般的には介護保険サービスよりも高額になるため注意が必要です。
具体的な費用については、各事業者に直接お問い合わせください。
2. 介護スタッフの質がバラつきやすい
プライベート介護事業者は数多く存在しますが、事業者によって介護スタッフの質が大きく異なる場合があります。
介護スタッフの経験やスキル、資格などを事前に確認することが重要です。
3. 人員が限られるので急な対応が難しい場合も
利用する事業所によっては、介護スタッフの人員が限られているため、急な体調不良や災害発生時などに、迅速に対応できない場合があります。
4. エリアによってはサービス提供会社が限られる
プライベート介護事業者は、都市部を中心に存在しますが、地方では事業者数が少ない場合があります。
プライベート介護の利用がおすすめの人
プライベート介護の利用がおすすめの人は次のような方です。
1. 手厚い介護サービスを求める人
プライベート介護では、専任の介護スタッフが24時間体制で利用者様一人ひとりに寄り添い、きめ細やかな介護を提供してくれます。
介護保険サービスでは受けられない、医療的ケアや専門性の高いケアなども含めて、必要なサービス内容を自由に選択・変更が可能です。
2. プライバシーを重視したい人
介護施設とは異なり、自宅で生活するため、プライバシーが厳重に守られます。
慣れ親しんだ自宅で生活することで、利用者様は安心感を得られるでしょう。
3. 介護施設への入所を望まない人
「できるだけ自宅で生活したい」という方にとって、プライベート介護は最適な選択肢です。
自宅での生活を維持しながら、必要な介護を受けられます。
4. 費用を気にせず質の高い介護を希望する人
プライベート介護は、介護保険サービスよりも費用が高額になりますが、その分、質の高いサービスを受けられるという特徴があります。
費用面よりも、質の高い介護を最優先に考える方におすすめです。
5. 在宅での介護を希望する人
ご家族が介護を行う場合でも、24時間体制のサポートを受けられるプライベート介護は、大きな負担軽減につながるでしょう。
また、介護スタッフが介護技術を指導することもできるので、ご家族の介護力向上にも役立ちます。
6. 重度の要介護状態で手厚いケアが必要な人
重度の要介護状態の方でも、プライベート介護であれば、必要なケアをすべて自宅で受けられます。
医療的ケアや専門性の高いケアも、安心して受けられるサービスです。
7. 認知症など専門的なケアを必要とする人
認知症の方への専門的なケアや、医療的なケアが必要な方でも、プライベート介護であれば、安心してサービスを受けられるでしょう。
介護スタッフは、専門的な知識と技術を持ち、利用者様の状態に合わせたケアを提供してくれます。
プライベート介護を利用する手順
プライベート介護を利用する手順は、次の通りです。
1.利用する事業所を見つける
複数のプライベート介護サービス会社を比較検討し、サービス内容、料金、スタッフの質などを比較検討しましょう。
ホームページやパンフレットなどで情報収集を行い、実際に会社に訪問して説明を受けるのもおすすめです。
1. 利用相談
利用したい事業所が決定したら、直接電話やメールにて利用相談を行います。
希望するサービス内容や条件を伝え、具体的な見積もりをもらうと良いでしょう。
サービス内容、料金、契約期間、解約条件などをしっかりと確認し、納得してから契約することが大切です。
不明な点があれば、遠慮なく質問しましょう。
2. プランニング訪問
看護師がご自宅または病院・介護施設を訪問し、健康状態や必要なサービスについて確認します。
ご利用者様の状態、生活環境、介護ニーズなどを詳しく把握し、適切なサービスを提供するために必要なプロセスです。
3. サービス内容のご提案
訪問内容に基づき、個別のサービスプランを提案してくれます。
ご利用者様の状態や希望、予算など納得のいくサービス内容かを確認し、契約するようにしましょう。
サービス内容、費用、スケジュールなどを分かりやすく説明してくれる業者を選ぶことで、その後のトラブルなどにつながらず、安心して利用できるでしょう。
家族と同居していてもプライベート介護は受けられる?
家族と同居していても、プライベート介護サービスを受けることは可能です。
介護が必要な方に手厚いケアを提供するのが目的なので、同居家族の有無は関係ありません。
ただし、同居家族がいる場合は、介護サービスの内容やスタッフとの役割分担を明確にしておく必要があります。
プライベート介護をよりかしこく利用するためのポイント
よりかしこくプライベート介護を利用するためには、以下のポイントを参考にしてください。
●事前に複数の事業所を比較検討し、サービス内容と料金を確認する
●介護の必要度に合わせて、適切なサービスプランを組み立てる
●スタッフの質やサービスの継続性などにも注目する
●定期的に会社と連絡を取り、サービスの見直しを行う
●介護保険外サービスの上乗せ料金にも注意が必要
●契約内容や支払い方法を必ずよく確認する
どのようなサービスをどの程度の料金で受けたいのかを具体化し、適切なサービスを提供してくれる事業所を選択することがポイントです。
この記事を参考に、最適なプライベート介護サービスを見つけましょう。
プライベート介護は好きな場所で質の高い介護を受けられる選択肢
この記事では、プライベート介護サービスについて、その概要から具体的な内容、利用するメリット・デメリット、利用手順、賢く活用するポイントまでを詳しく解説しました。
プライベート介護とは、介護が必要な方に対し、自費で介護スタッフを雇い入れ、自宅で24時間体制の手厚いケアを受けられるサービスです。
公的介護保険の対象外のサービスも自由に組み込めるため、マンツーマンで質の高い介護を受けられます。
確かに費用は高額になる点がデメリットですが、施設入所を望まず在宅での生活を継続したい方、重度の認知症などで手厚いケアを必要とする方には、プライベート介護は有力な選択肢となり得ます。
介護ニーズに合わせて複数の事業者を比較検討し、サービス内容と料金を吟味することが大切です。
高齢化が進む中、介護の需要はさらに高まっていくでしょう。
ご家族の状況に合わせて、プライベート介護も選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。